あらすじ
織田信長による天下統一が目前に迫った天正十年。その影で、明智光秀、徳川家康、豊臣秀吉の三人は、信長暗殺の密約を交わしていた。光秀と家康は同じ源氏の末裔として通じ合い、新たな武家天下の創造を夢見る。しかし、農民から這い上がった秀吉は、二人の血統的な絆に深い疎外感と危機感を抱いていた。
本能寺の夜。計画通り光秀は謀反を起こすが、秀吉が極秘裏に放った「甲賀・伊賀の追っ手を倒し生き抜いた凄腕抜け忍の混成集団」が、本能寺を急襲信長の遺体を強奪してしまう。
遺体という「謀反の証拠(正当性)」を失った光秀は孤立。
朝廷や長曾我部、毛利らの外交交渉も決裂し、計画は瓦解する。
山崎の戦いで敗死を偽装し生き延びた光秀は、家康と再会。歴史の表舞台から消え、家康の「影の参謀」として、秀吉への壮絶な復讐と、時代を裏から支配する複雑な駆け引きに身を投じていく。
【新説】本能寺の変の真相に迫る、バイオレンスプライムミステリー!!
明智光秀(あけち みつひで)
本作の主人公。 源氏の血を引く気高き智将。信長の苛烈さに限界を感じつつも、その志を誰よりも理解していた。秀吉の裏切りにより全てを失うが、執念で生き残り「南光坊天海」として家康の影となる。
豊臣秀吉(とよとみ ひであき/ひでよし)
泥水をすすり、実力だけで頂点へ手を伸ばした怪物。光秀と家康の「高貴な連帯」に激しい嫉妬と恐怖を抱き、密約を根底からひっくり返す「信長遺体強奪」を敢行する。
徳川家康(とくがわ いえやす)
光秀と同じ源氏の末裔。狸親父の仮面の裏に、冷徹なリアリズムと光秀への深い情誼を隠す。秀吉の台頭を許しつつも、光秀を匿い、二人で「100年続く恐怖と安定の幕府」を設計する。
織田信長(おだ のぶなが)
天下のカリスマ。恐怖で周囲を支配するが、それは戦国を終わらせるための「狂言」でもあった。光秀や家康には、時に父親のような深い慈悲を見せる。本能寺で秀吉の罠に落ち、微笑んで逝く。
お福(後の春日局)
光秀の重臣・斎藤利三の娘。光秀の意志と「裏の歴史」を受け継ぎ、徳川家光の乳母として大奥から徳川(=光秀の理想)を支配していくキーパーソン。