あらすじ

街外れにある廃線の終着駅。草に埋もれるように、その店はある。 暖簾(のれん)は色あせ、看板の文字も半分消えかかっていた。 『追分(おいわけ)食堂』 それが本来の店名だ。 しかし、代々「六九(むく)」が付いた主人が暖簾を守り続けてきたことから、人はここを『六九食堂』と呼ぶ。 現在の親父の名は六九郎、通称ろくさん。 メニューはない。出せるのは、代々受け継がれた馴染みの出汁が効いたつゆの、駅そばと駅うどんだけだ。 だが、この食堂にはもう一つの顔がある。 店の中にだけ存在する、次元の裂け目(ディメンション・クラック)。 ここは人生のどうしようもない岐路に立ち、行き止まってしまった者だけが、たどり着ける食堂。 そして、その迷い人だけが頼める『特別なメニュー』があった。 ――今日のお客さんは

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小説を読もう2026/06/07
  • 現在の作品『六九食堂』