あらすじ
高校時代の親友・神崎湊が亡くなった。
自殺として処理されたその死に、
出版社で校正の仕事をしている朝倉真琴は、
ひとつだけ拭えない違和感を覚える。
湊が残した遺書。
そこには、文章の最後だけが不自然に切り取られていた。
「ごめんな。俺はもう――」
その先だけが、ない。
事故なのか。
誰かが隠したのか。
それとも、湊自身が消したのか。
真琴は故郷で、
親友の婚約者、昔の同級生、
そして自分自身の過去と向き合いながら、
“消えた一行”の意味を追い始める。
辿り着いた真実は、
誰かを責めるためのものではなく、
最後まで「生きたかった」と願った一人の男の、
届かなかった言葉だった。