あらすじ
天下を揺るがした最後の大戦から一年。
敗軍の居城だった白鷺城は焼け落ち、主君は討たれ、多くの家臣も命を落とした。
かつて城の書記役だった青年・藤堂清之介は、戦後の荒廃した国を旅しながら、一通の書状を届け続けていた。
それは落城の日、主君から託された最後の密命。
「生き残った者たちへ、この想いを届けよ」
戦に敗れた武士。 夫を失った妻。 父を待ち続ける子供。 敵として戦った者たち。
書状を届ける旅の果てに清之介が知るのは、勝者も敗者も同じように傷ついていたという事実だった。
そして最後の宛先は――自分自身だった。
戦が終わったあとに始まる、人々の再生を描く感動の歴史小説。