あらすじ
白雪は、何不自由なく育った箱入り娘だった。
広い屋敷、白いバラの庭、溺愛する父。
全部が揃っていた。
全部が、誰かに選ばれたものだった。
養子として迎えられた凛は、優秀で美しく、白雪の親友だった。
少なくとも、白雪はそう信じていた。
結婚して家を出た日、夫の颯から告げられた真実。
凛はずっと、白雪を嫌っていた。
父はAIを使って、白雪の結婚を設計していた。
愛していた。でも管理していた。
守っていた。でも飼っていた。
誰も完全な悪人ではない。
でも構造が、残酷だった。
鳥籠は優しい言葉で作られる。
ならば壊すのも、優しい刃でいい。