あらすじ
伯爵令嬢クラリス・エルヴェールは、宝石を飾るより、原石、内包物、割れ目、研磨跡、産地差を眺めるほうが好きな鉱物沼の令嬢。
ある日、実家エルヴェール伯爵家の応接間で、婚約者エドガーから婚約破棄を告げられる。
理由は、クラリスが宝石にしか興味のない可愛げのない女だから。
しかもエドガーは、妹ロゼッタと新しく婚約したいので、クラリスの婚約指輪を妹へ譲れと言い出した。
だがクラリスは泣かなかった。
怒るより先に、ほっとしてしまった。
「構いません。実はその石、最初から割れていますので」
勝ち誇る妹。
顔色を変える元婚約者。
そして、婚約破棄の場でルーペと黒布を取り出すクラリス。
婚約者より、婚約指輪の内包物が気になる。
捨てられ令嬢のはずなのに、本人だけが石の割れ目にうっとりしている、鉱物沼ざまぁ短編。