あらすじ
星屑の道——大星災で夜空が落ち、砕けた星の欠片が浮かび上がってできた、儚く美しい浮遊石畳の道。
この道は毎夜零時になると「星屑シフト」を起こし、昨日まであった道が微かに変わってしまう。
だから誰もが「今日こそ目的地に着く」と思いながら、朝を迎える頃には「あともう少し……」で叶わない。漆黒の生ける鎧・ノワールは、老魔導師の遺した試作型。
病で余命わずかだった孫娘・ティアと「一緒に故郷の村に帰ろう」と交わした約束を守るため、禁断の術式でティアの魂を自らの胸に宿し、星屑塔を脱走した。
朝になるとティアの魂は元気いっぱいにノワールを操り、
「今日こそ村に着くよー!」と笑顔で道を進む。
道中ではピンクのミニドラゴン・ミルフィ、いたずら好きなピクシー三姉妹、ふわふわ吸血鬼双子など、星の記憶を帯びた可愛らしい者たちと出会い、魔導の欠片を集めながら旅を続ける。
しかし夕陽が沈む頃、星屑シフトが起こる。
村まであと少しというところで道が変わり、ティアの魂はノワールからふわりと離れて夜空に溶ける。
「えへへ……今日もダメだったね。でも楽しかったよ。明日もがんばろー?」重厚で寡黙なノワールと、天真爛漫で前向きなティア。
二人は今日も星屑の道を歩き、
切なくも温かな旅を繰り返す——。
「明日こそ、約束を果たす」
彷徨う鎧は、今日も帰れない。