あらすじ
「ラフ。これ以上、他国の貴族がいる場へ連れて行くことも、彼らに私の婚約者としてお前を紹介することもできない。
もしも、他国の貴族が当家に挨拶に来たとしても、絶対に彼らの前に姿を現すな。何があっても、絶対にだ。
・・・・・・もちろん、どうしてだか、もちろん分かっているよな」
ラフ・イップは切れ長の瞳を微かに見開き、冷たく言い放った婚約者、イース・ブラウニー伯爵令息と彼に縋りつく妹、ワーフを見つめた。
「・・・・・・いえ、なぜ、でしょう」
ラフが悲しみを滲ませた表情でイースに聞き返すと、彼は更に顔を歪め──