あらすじ
俺の名はザムザ、伯爵家の次男である。ちなみに転生者だ。「お前に手紙が…いや、召喚状が届いている」召喚?俺、転生だけど?「お前の疑問も分かるがとにかく読め」父である伯爵には転生者だなんて一言も言ってないけど?とすでに割られた封蝋に既視感を覚えながらヤケに豪華な香り付きの紙をペラリとめくる。『第三皇女との婚姻について詳細を詰めたい。皇城に召喚を要請する』…はい?「明日には皇都に向かいなさい」そう言われ、自室に戻ると専属メイドが舌打ちで迎えた…何なん?「第三皇女と何があって呼び出しされているのですか?」「サラサ?何でイライラしてんの?」「イライラなんかしてませんけどぉ?チッ」また舌打ちされた。同い年でお互い10歳からの縁。ウチの寄り子の子爵家次女のサラサは似た様な境遇ですぐ打ち解けた戦友とも言うべき仲…だと思ってたんだけど。「第三皇女とは面識無いけど…そう言えば学園では生徒会長だったな」皇都の学園は貴族で伯爵以上しか入学出来ない。だから俺は最低爵位で12歳から15歳まで通学した。もうすぐ16歳でこの国での成人になる。そんな状況で元生徒会長絡みでの召喚状だ。非常に怪しい。「とにかく明日には城に行かないとね。準備を手伝ってよ」「チッ」また舌打ちしたよ…。「あのさぁ、明日はサラサしか同伴者が居ないんだから機嫌直してよ」「私だけですか?なら仕方ありませんね。許してあげます」「お?おう…」何を許すと言うのか。てか親同伴しないのは召喚状に書かれていたけど…第三皇女、アリア様は何がしたいのだろうか?
その頃、皇城では…「ふふふ。やっと会えますわ!ザムザ様」「良かったですね、アリア様。仮面の君とのご婚約おめでとう御座います」「ええ、やっと彼の方との婚姻が近づいてきましたわっ!」実はザムザは学園でやらかしていた。12歳と言う年齢で入学したザムザは浮かれていたのだ…爵位で下げずむ高位貴族が蔓延る学園で仮面を被り制裁を加えていた過去。「ふっふっふー。仮面を被ればバレないのはラノベでありがちな設定…問題無い」とザムザは確信していた。だがその同学年に第三皇女であるアリアが存在していた事を失念していた。皇帝の娘であるアリアの周辺に影が潜んでいるのは当然で…すべて筒抜けだったのだ。だからアリアは婚約者候補である公爵家嫡男の断罪を防いだのがザムザであった事を知っていた。
「やっと…やっと会えますわ!仮面の君、ザムザ様!」
「なんで俺が呼ばれるんだ?」
新たな婚約者として呼び出されたザムザは…間違いなくアリアの罠にハマるのであった。
そんな話、聞きたい?