あらすじ
類稀なる針仕事の才能を持ちながらも、それを隠して夫を支え続けてきたクラリモンド。しかし、高慢な伯爵である夫のオズリックは、愛人ファウスティーナを家に引き入れ、クラリモンドを「無能の置物」と罵って身一つで離縁する。
絶望の淵に立たされたクラリモンドだったが、職人街の老女に救われ、自らの技術だけで生きていくことを決意する。彼女が紡ぎ出す美しい刺繍と仕立てはまたたく間に評判となり、やがて若き最高権力者であるイザンバール公爵の目に留まる。
イザンバールからの特別な依頼をきっかけに、クラリモンドは社交界の頂点へと駆け上がっていく。一方で、彼女を失ったオズリックの領地は崩壊の一途をたどり、焦ったオズリックは卑劣な手段で彼女を取り戻そうとする。しかし、そこでオズリックは己の人生を破滅させる「最大の勘違い」に気づくことになる。