あらすじ
*登場人物
智香:嘘が苦手な新人店員。失敗をごまかせない分、言葉に強い芯がある。
芳伸:あかり店「芳伸堂」の店主。壊れた道具の由来まで知りたがる探究家。
淳基:町内の相談役。対立を丸くし、全員が歩ける道を探す。
快登:自分の気持ちと得を優先しがち。暗い場所が怖い弱点を隠さない。
治樹:腕のいい大工。協力的だが、もうけ話には目がない。
志織:安全係。自分の考えを強く言うが、町の人への配慮も忘れない。
*あらすじ
町外れのあかり店「芳伸堂」の裏には、落ちたものの時間を遅くする不思議な沼がある。新人店員の智香は、快登が修理に持ち込んだナイトスタンド「光の道標」を、うっかり沼へ落としてしまう。
すると沼の中心から、電球の実をつけた巨大な「生命の樹」が生えてきた。枝の下では怒りも涙も支払いの言い訳も遅くなる。町の人々は大騒ぎ。治樹は商売にしようとし、志織は危険だと止め、淳基は使い方を決めようと動く。
失敗から生まれた奇妙な木は、町の速度を少しだけ変えていく。逃げるためではなく、誰かを想像するために遅くなる。トンデモな沼から始まる、笑えて温かいハートフルコメディ。