あらすじ

碧海(あおい)は海の側で足の悪い祖母と二人で静かに暮していた。 生きていく術を祖母から学び、友達がいない彼女はいつも海が友達の代わりとなり、砂浜で貝殻や珊瑚のかけらなどを拾い集めては自分の宝物にし、大人になった彼女の宝物は998個になっていた。 22歳になる三ヶ月前の事。 大好きな人魚のお伽話を久々に祖母から話してもらうが、決まって途中で終わり、その日も最後まで聞けず仕舞いでいた。 次の誕生日に必ず話すと約束し、足が悪い祖母は入院することを理由に、続きを自分で想像し、お伽話のような出来事があるからと世間知らずの彼女にたくさんの事を学び経験するようにと、3つの約束事をし、二のゾロ目が揃う碧海の誕生日までの三ヶ月間、旅に行かせる。 風景本の中からブルースカイタワーを選びそこを目標とし、祖母から貰った金の鱗を999個目の宝物だと髪飾りにして都会へ向かう。 友達がいなかった碧海は出会ったつぼと蓮(れん)から友情という優しさや大事なものを学び、一人っ子だった碧海は姉妹のように面倒をみてくれるすみれと出会い、女としての身だしなみや出産と共に家族の大切さを教わる。 そして恋を知らなかった碧海は海斗(かいと)と出会い、初めてだらけの色恋沙汰を経験し、本当の愛を知ることとなる。 時間の流れが早く感じる都会で、海しか知らなかった碧海は三ヶ月の間に成長していくが、出会い全てが悪しき縁からくるとも知らない彼女は、愛した彼と出会った事も宿命だとも知らずにいた。 つぼが働く先の占い師により自分自身、二が揃うゾロ目の誕生日に何をすべきか、その理由は何かを教えてもらい自分次第で縁が解ける事を知る。 よく見る悪夢やお伽話、すみれからの話、占い師からの話、全てが繋がっていると気付き始めた頃、海斗の父親が営み、勤務する水族館であやまって水槽に落ちた時、持たせてくれた鱗そのものが人魚のものだと知り、祖母の体の一部だとわかる。 人魚のお伽話が母親の実話であった事と、祖母が人魚であり自分をどんな思いで育てて来たのかを知った碧海は、ブルームーンが満月に満ちる二のゾロ目が揃う自分の誕生日に自分の本当の姿を知る事となる。悪しき縁を解こうと、海底へ行き、自分の大事なものと引き換えに、暗い海の伝説を肌身で感じた。 幸せを願う碧海は、全ての原点は愛だと悟り自分の生き方を選択することとなる。

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エブリスタ
エブリスタ2018/07/31
  • 現在の作品都会の小さなマーメイド