あらすじ
ルポライターの真壁詠子のもとに、一通の差出人のない手紙が届く。
便箋にはただ一行——「二十年前、回光岬の灯台で死んだ少女は、事故ではない。殺されたのだ。」
二十年前、房総の孤立した岬・回光岬で、灯台守の娘・燈里(あかり)が灯室から転落死した。事故として処理され、誰も疑わなかったその死。だが手紙が届いた直後から、当時その場に居合わせた関係者たちが、一人、また一人と不可解な死を遂げていく。
灯台を守り続けた一家は、その娘の死を境に、岬から姿を消した。あとに残されたのは、回り続ける光と、誰も語ろうとしない沈黙だけだった。二十年を経て、その沈黙を破ろうとしているのは、いったい誰なのか。