あらすじ
西方を征服した魔国の侵攻により、多くの民が故郷を追われた。
知国のエルフ、龍国の龍人、そして様々な民族の難民たち。
華帝国の皇帝は彼らを辺境へ移住させ、自らの弟に新たな国家の建国を命じる。
こうして誕生したのが、多民族国家・藤国であった。
建国から二十年。
藤王の次男・豊龍武は、人質として華帝国へ送られることになる。
龍人とエルフ、そして人間の血を引く少年は、華で仲間や師、後に妻となる皇女と出会い、やがて豊龍創と名を改める。
しかしその時代は、魔王・極利が率いる魔国の脅威が大陸全土を覆う激動の時代でもあった。
王となった兄を支え、大元帥として軍を率い、藤国の存亡を懸けた戦いへ身を投じていく龍創。
後に「軍神」と称えられる男は、自らを英雄とは思わなかった。
これは、多民族国家・藤国を支えた一人の男の生涯を描く、大河戦記ファンタジーである。