あらすじ
魔力と魂力が交差する世界――
その中心に位置する魔術大国〈アウルム王国〉は、
“音”と“風”を融合させた新たな魔術体系の研究を進めていた。
それは世界の魔術文明を変革する可能性を秘めていたが、
同時に――ある秘密結社にとっては“世界を乱す禁忌”でもあった。
静寂を絶対とする影の組織《静寂教団(サイレンス・オーダー)》。
彼らは「音と風は混沌の象徴」と断じ、
世界からそれらを消し去る“世界静寂化計画”を推し進めている。
その最前線に立つのが、
音・風・魂・魔力を封じる四人の沈黙の戦士――《四黙将》。
沈黙の王の命を受け、
彼らはアウルム王国の国王暗殺と研究破壊を開始する。
その渦中に立つのは、
まだ階級も低い未熟な剣士の少年。
音色を刃に変える武器《アリア・レイピア》を持ちながら、
音を制御できず、魂力も弱い。
彼の使命はただ一つ――
アウルム王国の国王を守ること。
しかし、四黙将が必殺技を解禁した瞬間、
少年の世界は崩れ落ちる。
音が消え、
風が止まり、
魂が凍り、
魔術が逆流する。
仲間を守れず、
国王を救えず、
自らの弱さを突きつけられた少年は、
地に伏し、初めて“音の恐怖”を知る。
それでも国王は言う。
「お前にはまだ伸びしろがある。
四黙将に勝ちたいなら――
《調律の試練(ハーモニクス・トライアル)》を受けよ。」
魔力の嵐を鎮め、
魂の影を超え、
二つの力を調和させる試練。
その先にあるのは、
均衡者(バランサー)への覚醒。
そして、
音律解放《アリア・ブレイク》という唯一無二の力。
少年はまだ知らない。
この試練が、
アウルム王国と世界の命運を左右する戦いの幕開けであることを。