あらすじ
すべてを奪われた男が、視界を遮る「ノイズ」の奥に潜む真実を暴く物語――。
濃霧と煤煙に沈む王都。冷たい石畳の路地裏にまで絶え間なく機械の駆動音が響くこの街で、ギルバートは探偵事務所を営んでいた。
この世界で特定の人物にのみ発現する『色彩(カラー)』の異能。
主人公ギルバートが持つのは【紫】
――物体に触れることで、そのモノが経てきた「過去」を視ることができる『透視』の力。
しかし、彼の瞳の奥には常に深い虚無が漂っていた。
過去に最愛の婚約者を惨殺され、自らの手でその真相を透視しようとした際、未だかつて経験したことのない謎の『ノイズ』が走り、過去を視ることを完全に阻まれたのだ。
現在、王都では連続猟奇殺人鬼『切り裂きジャック』が暗躍している。
ギルバートは現場に赴き透視を試みるが、残された遺留品からは婚約者の事件と全く同じ『ノイズ』が邪魔をする。
過去の模倣犯の現場では決してノイズが走らなかったことから、ギルバートはこの透視を拒絶する現象こそが「本物の犯人の証明」であると確信していた。
婚約者を殺した犯人は誰なのか。
そして、異能の力を無効化する未知のノイズの正体とは?
神経質で胡散臭い情報屋のキース【黄】
豪快な特攻隊長のガレス【赤】
という所員たちと共に、見えない犯人の影を追う。
さらに彼らの背後には、王国の第一位継承者であり、闇に沈むギルバートの捜査を強大な権力で支援する親友・皇太子ルイス【白】の存在。
色を失った探偵が絶望と狂気に挑む、ダークファンタジー。