あらすじ
この世界に転生して18年。
今では人も文化もすっかり馴染み、日本で暮らしていた頃よりもこの世界の方が居心地がいいとさえ思う。
それでも、たった一つだけ忘れられない願いがあった。
ーー子供達の成長した姿が見たい。
かつて小学校で教えていた子供たち。彼らが大人になり、幸せに生きる姿を見届けたい。
ある日の舞踏会。
第一王子リカードは、大勢の貴族が見守る中で高らかに婚約破棄を宣言した。
……またか。私はうんざりしながら前へ進む。
そして長々と続く非難の言葉を半ば聞き流していた、その時。突然、殿下が倒れた。当然会場は騒然となる。
辺りを見回すと、逃げ出す影が1つ。この世界での私の教え子、第2王子リカード。
彼にとって主人公は全てであった。だからこそそんな彼女がバカにされているのを見て、我慢できなくなったのである。
いくら血縁とはいえ、第一王子に危害を加えてしまってはただでは済まないはず。
そう考えた私は、クロードを外へと誘う。
「一緒に、孤児院を手伝ってほしいな」
その頃、クロードは静かに決意していた。
先生を傷つける者は許さない。先生を馬鹿にする者も、利用する者も、奪おうとする者も。そして今度こそ、自分が先生の居場所を作ってみせる。
誰にも傷つけられず、誰にも否定されず、安心して笑っていられる場所を。
そのためなら、どんな犠牲も構わない。邪魔をする者は、一人残らず排除してみせる。
たとえそれが王族であろうと、この国そのものであろうとも全て。……皆殺しだ。