あらすじ
「私の機嫌はお金でしか買えないってまだ気づかないの?」
「付き合うならアナタみたいな人じゃなくて、高身長イケメンがよかった」
「ゴメンね。私、前から違う人と付き合ってるから」
三人のクズ元カノに心を折られた俺は、女子の笑顔が怖くなった。
隣の席の黒川は銀髪の一匹狼。
毎日トゲだらけの関西弁で俺を罵倒してくる、クラスで一番近づきたくない相手だ。
──なのに、泣きながら「友達と思ってた」と縋りついてきた。
怖かった。
それでも、あの顔だけは元カノたちと違った。
悪意じゃなくて、ただ必死な顔だった。
気づいたら「友達になろう」と言っていた。
口は悪い。距離感もおかしい。
でも俺にだけ見せる不器用すぎる優しさがある。
元カノたちが戻ってきても、黒川となら乗り越えられる──そんな気がした。