あらすじ
アルト・レイヴァルト、十二歳。
王立魔導研究施設で育った孤児の少年は、生まれながらにして常人の百万人分にも及ぶ莫大な魔力を持っていた。
だが、その力はあまりにも大きすぎた。
火球を撃てば訓練場が吹き飛ぶ。
初級魔法を使えば教師が悲鳴を上げる。
魔法適性がないわけではない。
ただ、世界の誰も彼の力を制御できなかっただけだった。
やがて研究施設はアルトを失敗作と判断し、探索任務中の事故に見せかけて大陸最大の迷宮《深淵ダンジョン》へと突き落とす。
辿り着いた先は、生還者ゼロの最下層。
逃げ場のない行き止まり。
迫る特級魔獣。
死を覚悟したその時。
アルトが見つけたのは、古代文明が遺した二丁の魔銃だった。
紅蓮を司る神殺しの魔銃《インフェルノ》。
絶対零度を司る神殺しの魔銃《アブソリュートゼロ》。
そして現れたのは、自らの意思を持つ二人の少女。
快活で情熱的なイリス。
冷静沈着なノエル。
「ようやく見つけた。私たちのマスター」
「あなたなら、この力を扱えます」
莫大すぎる魔力を弾丸へ変えることで、アルトは初めて自分の才能を解放する。
最下層から地上へ。
伝説の装備。
失われた古代遺産。
神話級の魔獣。
そして、自分を見捨てた者たちの待つ世界へ。
これは、世界で初めて“魔弾”を手にした少年と、二人の神殺しの少女による冒険譚。
優しい少年が怒る時、
その一発は神すら撃ち落とす。