あらすじ
かつて俳優や歌手を夢見ながらも、その夢を諦めた男――野坂通、31歳。
愛知県名古屋市に本社を置く芸能プロダクションで女性タレントのマネージャーを務めていた彼は、ある日突然、社長から「男性アイドル育成プロジェクト」を任される。
しかし、事務所にノウハウはない。予算もない。実績もない。
あるのは「愛知からスターを生み出したい」という無謀な夢だけだった。
オーディションで出会ったのは、周囲を見返したいという怒りを抱えた少年・天城陽斗と、亡き弟の夢を背負う青年・桐生奏真。
決して相性の良くない二人と共に歩み始めた野坂だったが、ライブは失敗続き。観客のいない会場。伸びないSNS。ぶつかり合うメンバーたち。
それでも諦めずに前を向いた彼らの前に、新たなユニット、仲間、そして数々の試練が現れる。
愛知から武道館へ。
そして武道館から、再び愛知へ。
これは、スポットライトを浴びることができなかった男と、夢を追う十人のアイドルたちが、ひとつの文化を作り上げるまでの物語。
光は、いつも東京から生まれるわけじゃない。