あらすじ
辺境伯令嬢レティシア・アルディアには誰にも言えない秘密があった。
それは――死ぬたびに十六歳へ戻ること。
処刑、暗殺、病死、戦死、老衰。
三十回もの人生を繰り返した彼女は、王子との恋愛も、貴族社会の権力争いも、世界を揺るがす大事件も経験し尽くしていた。
そして三十一回目。
「もう恋愛はお腹いっぱい」
そう結論づけたレティシアは、婚約や王都での華やかな生活には目もくれず、愛する故郷の領地経営に全力を注ぐことを決意する。
しかし王立学園で彼女を待っていたのは、自分以上の死に戻り――百四十二回人生をやり直している謎の少女セレスティアだった。
さらに、「二十七回目だ」と平然と告げる第一王子。
「前回は世界を滅ぼした側でした」と自己紹介する平民の秀才。
なぜか次々と現れる死に戻りたち。
そして明かされる衝撃の事実。
五年後、この世界は滅亡する。
原因は魔王でも邪神でもない。
食料不足、物流崩壊、経済混乱、国家間戦争――。
積み重なった問題が連鎖し、世界そのものが崩壊するのだ。
世界を救うために必要なのは、伝説の剣でも最強魔法でもない。
莫大な資金と安定した経済基盤。
死に戻り令嬢レティシアは、百四十二回目の少女、二十七回目の王子、そしてクセの強すぎる仲間たちと共に、世界滅亡を防ぐための国家規模プロジェクトに巻き込まれていく。
これは、恋愛イベントを全力で回避したい令嬢が、いつの間にか世界最大の経済改革を始めてしまう物語。
そして、何度滅んでも諦めなかった者たちが挑む、最後の人生の物語である。