あらすじ
「そこの医師。頼みがある。——この首、今この場で落としてはくれぬか」
生まれたばかりの王子の、それが第一声だった。
白銀の髪に、紅玉の瞳。「いずれ国を滅ぼす」と恐れられた呪い児。その中身は、桜の下で潔く散った——前世・武士の魂だった。
破滅する悪役王子に転生したと悟った彼が選んだ道は、攻略でも、ざまぁでもなく、「潔く腹を切る」こと。
「待って待って待って! なんで第一声がそれ!? 死ぬ以外の解決策を覚えて!!」
サポート妖精・ひかり(前世はなろうオタクの女子高生)の絶叫も虚しく、武士は今日も、武士道で生きていく。
——そしてなぜか、破滅フラグが片っ端から折れていく。
世界を筋書きへ戻そうとする「原典の引力」に、たったひとり、武士道で抗う異世界譚。
ときどき笑えて、ときどき、泣ける。