あらすじ

最後のステージ、最後の一音が落ちた——その瞬間、雷が落ちた。 六つの異なる色の光が、六人を見知らぬ古い国へと攫っていった。磐石国(ばんせきこく)。 目を覚ますと、六人はばらばらの土地に落とされ、まるで別人として扱われていた。天から降りた神女、港の余所者、街角の語り部、書庫の文士……互いの本当の名前さえ、知らないまま。 そしてこの大地は、死にかけていた。地脈は裂け、水は涸れ、神殿の柱は三百年も傾いたまま。古い書物の最後の一頁に、ただ一つの予言が残されていた——「六星、再び臨むとき、地脈ふたたび鳴る」。 六人の声が、初めてもう一度重なったとき。三百年の裂け目が、ゆっくりと塞がりはじめた。 ただ——ここの飯も、ここの人も、一緒に歩いたすべての道も、本物なのだろうか。 誰かが彼らを手放せなくなり、誰かが行かせまいとしたとき、六人は気づく。いちばん難しいのは、世界を直すことじゃない。帰るかどうかを、決めることだった。 六つの声、目を覚ましてゆく古き国、そして「本物」と「別れ」の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/04
  • 現在の作品磐石国異聞 ~六人の声が重なるとき、世界は目を覚ます~