あらすじ
人生を諦めかけているスズキタロウは、封筒と脱いだ靴を揃え、地平線が一望できる海岸沿いの崖に一人で忽然と立ち、日没まじかの夕日浴びていた。
タロウはある決意を胸に静かに日没を迎えようとしていた。
すると後ろから、
「あの~、おたくは俺の相方ね」
夕焼けの崖に合わない妙に陽気な声が聞こえてきた。タロウはふりかえり
「はぁ~、は?」
とでしか言えなく、言葉が理解出来ず、ただ呆然と立っていた。
「そう!その普通すぎるリアクション!いいねぇ」
陽気な声の男は続ける、
「今時、崖からの投身自殺なんて、2時間ドラマでも恥ずかしくてやらないベタ中のベタだぞ、それもご丁寧に遺書と脱いで揃えた靴なんて、世界遺産以上にお目にかかれるないよ、地球遺産とでも命名しようか」
タロウは、状況をまだ理解できずあたふたしていたが、とりあえず聞いてみた
「あんた、誰?」
返答は即答で、
「おたくの相方!」
タロウは訳の分からない怒りが急激にこみあげてきた
「訳がわからん!つーか、地球遺産だぁ?つまらんたとえで、俺の必死の決意をたとえるなーーー!」
これが、後のお笑い界を席巻するお笑いコンビ『楽笑』の初めての出会いであった。