あらすじ
会社にも家族にも居場所のない青年・浅倉蓮は、個人勢VTuber「沼乃ミオ」の配信だけを生きる支えにしていた。
「今日も来てくれてありがとう」
その言葉を、蓮は自分だけに向けられたものだと信じていた。
ある夜、ミオは配信中に突然、蓮の名前を呼ぶ。
「蓮くん。あなたも、こっちに来る?」
直後に配信は途切れ、数日後、山奥の底なし沼の近くで若い女性の遺体が発見される。
身元は、沼乃ミオの中の人だった。
死を受け入れられない蓮のもとへ、葬儀の日の夜、ありえない通知が届く。
『沼乃ミオがライブ配信を開始しました』
画面の中で、死んだはずのミオは笑っていた。
「まだ、底まで来てないよ」
蓮は彼女を探すため、配信に映った手がかりを追って山奥の底なし沼へ向かう。
そこに残されていたのは、推しグッズ、壊れたスマホ、婚約指輪、督促状――何かに“沼った”人々の遺物だった。
やがて蓮は、ミオが生前に残した動画を見つける。
そこには、彼女が本当に恐れていた人物の正体が記録されていた。
推しに救われたと思っていた男は、いつの間にか彼女を追い詰めていた。
これは、推し沼、泥沼、底なし沼が重なった場所で始まる、依存と後悔の配信ホラー。