あらすじ
音大生・水城結菜が、伴奏指導員の神崎亮を刺殺した。
「先生が、連弾を合わせてくれていたら──」
不可解な供述と、“美しき殺人犯”として拡散されていく女子学生。
世間は、この異様な事件に熱狂していた。
ルポライターの大辻春樹は、留置所で結菜と対面する。
彼女が語ったのは、音楽一家に生まれ、“合わせる音”として育てられた人生だった。
音をめぐる暴力と支配。
沈黙の奥に沈んだ、不協和音。
ひとつの殺人事件をきっかけに、誰もが「不可解」という沼へ沈んでいく――。
音と沈黙の狭間で真相を追う、ホワイダニット・ミステリー。
本作品はフィクションです。
引用音楽:『白と黒で』(En blanc et noir)クロード・ドビュッシー作曲
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』(Eine kleine Nachtmusik)ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲
表紙:Canvaにて作成。