あらすじ

大学二年生である仁礼ユーイチは音楽に二度負けている。一度目は演奏、二度目は作曲で。それでも未練がましく作曲依頼を受けるなど音楽活動を続けていたが、それももうやめることにした。そんな時、軽音サークルトップバンドのボーカル傲岸不遜なカリスマギャル檜山アイナと出会い、作曲の才能を見込まれキーボーディストバンドへ誘われる。初めは断っていたユーイチだったが、アイナの歌声を聞き、幼馴染である天才ベーシストの真中マリンの説得もあって、期限付きでバンドに参加することを決意。アイナの従弟であるドラマー合田エージを加え、ジャズバーにて初ライブ。四人、『東ノ宮スワロウズ(仮)』は九月末にある文化祭ステージで大賞を獲ることを目標に据える。賞金を得ることもあるが、それよりも勧誘中のギタリスト、向井サキの翻意を促すためでもあった。 サキはアイナが元居たバンドのキーボーディスト(ギターも弾ける)であった。そのためユーイチのことを、アイナを取られたと恨んでいる。サキはメンバーと共に文化祭ステージに立ち、アイナを翻意させようと画策していたが、そのあまりのストイックさにメンバーが脱落。失意のまま、アイナのステージを目撃。それは否応なしに心を塗り替えてしまう、暴力的な演奏だった。  ユーイチはステージでの演奏中、自身が作った曲がアイナに乗っ取られようとしていることに気付く。ユーイチはこのステージが終わったらバンドをやめようと思っていた。しかし丹精を込めて作った曲がアイナに奪われることは看過できなかった。なので反抗した。演奏終了後、マリン、エージを強引に巻き込んで狂演を行う。それを聴いたアイナは悪魔のような笑顔を浮かべていた。  文化祭終了後、ユーイチはバンドに残ることを決意。アイナの傍だとまだできることがあると考えたからだ。サキも加わってバンドは『獏。』と改名し、アイナは音楽の歴史を塗り替えることを高らかに宣言した。

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カクヨム
カクヨム2025/06/21
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