あらすじ

殺せと言われて育った子夜叉がいた。 名前も知らなかった。命令がなければ動けなかった。 感情が揺れると目が赤くなるから、感情を殺す薬を飲まされていた。 格子の中で、ただ命令を待っていた。 ある日、男が格子を開けた。 刀も持っていない。 片腕の、震えている男だった。 男は膝をついて、目の高さを合わせた。 「殺さなくていいです」 「飯を食いましょう」 男の名は宗玄。代書屋だった。 証文の偽造を見抜いて格子を開け、 薄い粥を出して、名前を書いて、 「戻ってきていいです」と言い続ける男だった。 宗玄がくれるものは、金でも地位でも安全な楽園でもない。 粥と名前と、閉まらない戸だけだ。 それが、なぜだか忘れられない。 けれど、売られる子夜叉の名前は、まだ帳簿の中に残っていた。 商品名にされた子供たちの名前を取り戻すため、 片腕の代書屋と人間嫌いの夜叉たちは、震えながら檻を開けに行く。 和風ダークファンタジー。 救済、親子、疑似家族、じんわり泣ける話が好きな方へ。 全10話・完結済み。

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小説を読もう2026/06/04
  • 現在の作品売られた子夜叉を助けたら、人間嫌いの夜叉たちに「親父」と呼ばれるようになった 〜片腕の代書屋は、商品にされた子供たちの名前を取り戻す〜