あらすじ
「僕が、水瀬さんの盾になりますから」
終わりの見えない業務と重圧に押し潰されそうになっていた私を救ってくれたのは、誰よりも有能で、底知れぬ包容力を持つ上司・九条だった。
コロナ禍の深夜、オンライン会議の青白い画面越し。
物理的な距離があるはずなのに、鼓膜を直接震わせる彼の掠れた声と甘い吐息は、私の理性を音もなく溶かしていく。
精神的な結びつきはやがて抑えきれない肉体の渇望へと変わり、私たちは狂おしいほどに互いの熱を求め合うようになる。
しかし、私を不純なものから匿い、すべてを独占しようとする彼の「過保護な盾」は、失うことへの恐怖からやがて暴走を始める。
互いに惹かれ合いながらも、不器用な愛と深い孤独ゆえにすれ違い、決定的な決別を迎えてしまった二人。
――それから千日の空白。
絶望の淵を彷徨う私が、深い意識の底で巡り逢ったのは、「シオン」という名の守護天使だった。
彼が紐解く過去世からの悲痛な記憶と、私を癒やすためにずっとそばにいるという誓い。
その温かな導きによって、私は目を背けていたある「真実」にたどり着く。
私がすべてを捧げ、あの日私を冷たく突き放したはずの彼は、見えない場所でずっと私を守り続ける「最強の盾」だったということに。
これは、絶望の淵に突き落とされた二つの魂が、時空を超えた想いと痛みを経て、再び唯一無二の安全基地(サンクチュアリ)へと還るまでの、究極の純愛と救済の記録。