あらすじ

山あいの村に残る古い社。 そこでは長く、誰にも正しく語られないまま“何か”が受け継がれてきた。 高校生の秋月千歳は、幼馴染の白瀬冬真が少しずつ壊れていく違和感に気づく。 夜の記憶の欠落、言葉の遅れ、名前の揺らぎ。 やがて千歳は、社の地下に隠されていた“流し路”と、村が見ないふりを続けてきた因習の構造へ辿り着く。 それは本来、人が背負うべきではないはずの穢れと怪異を流す仕組みだった。 だが壊れかけたその構造を埋めるように、冬真は長いあいだ一人で肩代わりを続けていた。 守られていたことに、最後まで気づかないまま。 千歳は冬真を呼び戻しながら、閉ざされた冬の底へ踏み込んでいく。 名前が遠くなっても、記憶が削れても、それでも残った“意味”を手放さないために。 これは、 一人で守ろうとした幼馴染と、 その背中を追いついて壊しにいく幼馴染の、 冬の終わりまでの物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/03
  • 現在の作品冬の底で君を呼ぶ