あらすじ

人とうまく話せない少年、水野蒼真には、ソラという古い布の人形だけがそばにいた。 学校では輪の外にいて、家でも心配されるばかり。自分はどこか変なのだと思っていた蒼真は、ある日、母に連れられて近所の老人・瀬田清太の家を訪れる。 瀬田が最初に聞いたのは、蒼真の学校のことでも、友だちのことでもなかった。 「その子の名前はなんていうんだ」 ソラの名前を笑わずに聞いてくれた瀬田との出会いをきっかけに、蒼真の中の小さな世界は少しずつ外へ広がっていく。 外国の古い絵本。赤い帽子の人形ウミ。白い布の道。雪の町。森。海。灯りのない駅。 やがて大人になった蒼真は、人形を使った舞台表現で遠い国の劇場に立つ。 これは、ひとりぼっちだった子どもが、初めて自分の世界を笑われなかった日のこと。 そして、その「最初の観客」へ届くまでの物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/03
  • 現在の作品【小説】ぼくの最初の観客