あらすじ

暗い物語を読み終えた「私」は、結末の絶望ではなく、作中にあった何でもない食卓の場面ばかりが心に残っていることに気づく。 数日前、「私」は友人の美月と駅前の喫茶店でプリンを分け合い、どうでもいい会話をして過ごした。けれど美月が来月から遠方の支社へ行くと告げたことで、その何気ない時間がもう同じ形では戻らないものとして見え始める。 「私」は、自分が鬱作品に惹かれていた理由が、絶望そのものではなく、失われる前にだけ強く光る幸福を見つめるためだったのかもしれないと感じる。美月から「向こうへ行く前にもう一回行けたら行こう」と連絡が届き、「私」は迷いながら、短く「行こう」と返信する。

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小説を読もう2026/06/03
  • 現在の作品失われる前の光