あらすじ
瀬戸内海の小さな島。
東京で祖父を亡くした青年・遼は、遺品の中から古いカセットテープと一通の手紙を見つける。
「島へ行け」
その言葉に導かれ島を訪れた遼は、「海鬼(うみおに)」と呼ばれる怪異の伝承を知る。
三十年前の祭りの日。
島では若い女性二人が海で命を落とした。
そしてさらに遡ると、島には長年隠され続けた遭難事故の真実があった。
島の人々はなぜ沈黙したのか。
帰れなかった人々は何を伝えたかったのか。
遼は祖父・遼介と、美咲、春香という二人の女性の人生を辿りながら、瀬戸内の海に眠る記憶と向き合っていく。
やがて海鬼の正体は「怨霊」ではなく、
忘れられることを恐れた人々の想い
だったことが明らかになる。