あらすじ
ある日、異例的な魔力の歪みから溢れ出した天災の数々が世界を覆い、東に位置するエルフの村は致命的な損壊を受けた。
そこに住む少し風変りなエルフの少女、リスタは、旅人だと名乗る人間、メリアに間一髪で助けられる。
メリアの操る流麗な魔法に惹かれたリスタはメリアに師事することになり、魔法の能力で老いることのないメリアと、エルフであり長命なリスタは長い時間を供にした。
しかし、平穏な日々は永遠ではなかった。メリアはある時、血を吐いた。メリアが罹った病気は”呪い”だった。看病の日々も虚しく、メリアは彼岸を渡ってしまった。
リスタは心を病み、百年以上、呆然とした日々を過ごしたが、やがてメリアとの約束を思い出し、また立ち上がる。
それから悠久の時が経ち、リスタは気づく。『メリアの声が、思い出せない』
リスタは日々忘れゆくメリアの輪郭の断片を求めて、人間の国でありメリアの故郷である、グランに住むことに決めた。リスタはそこで、人間に触れ、お金を稼ぎ、魔法を磨いた。
リスタがグランに住んでから約百年が経ったある日、リスタは海辺で魔獣に襲われている少女をみつけた。
リスタがなんとか助けると、少女には、不思議に光る青い目と、珍しい白銀の髪があった。
―どちらも、メリアと同じだった。
巡る運命と莫大な歳月に立ち向かう二人の少女の行く末とは……。