あらすじ
昭和三十八年。中学卒業と同時に集団就職列車で故郷を離れ、下着工場の女工となった美和子。
寮生活、職場の噂、恋愛、結婚、妊娠、出産、夫の裏切り――時代の波と男たちの都合に振り回されながらも、美和子はそのたびに自分の手で暮らしを立て直していく。
故郷・須崎、滋賀の工場、歓楽街の小料理屋、団地暮らし、スーパーの下着売り場、そして東京。
母として、妻として、働く女として、傷つき、欲望し、選びなおしながら、美和子は何度でも人生を仕切り直す。
きれいごとでは済まされない女の現実を引き受け、それでも「ウチは生きるんや」と前を向く一人の女の一代記。
土地も肩書きも男も越えて、居場所をつくり直し続けた女の、生々しくも力強い生の物語。