あらすじ
死ぬたびに、私は覚えている。
王宮の謁見の間で婚約破棄を言い渡されるのは、これで四度目だ。相手は第一王子ライオネル。隣に立つのは、花のように微笑む妹のサラ。エリアナ・シェルトンは、震える手をドレスの裾に隠し、静かに頭を下げた。
一度目は泣いた。二度目は戦って処刑された。三度目は逃げて病で死んだ。
四度目の今、エリアナは泣かない。ただ微笑む。なぜなら、この物語の結末を、彼女だけが知っているから。
過去三度の記憶を武器に、エリアナは証拠を集める。偶然出会った騎士団副長のカルは、彼女の「観察」の鋭さを静かに信頼し、やがてその隣に立つことを選ぶ。
四度目のエリアナは、今度こそ自分の手で幕を引く。