あらすじ

顔を隠し、暑苦しい旅装に身を包んで国中を回る。  少女、アラディアは配置薬を扱う薬屋である。水の都と呼ばれる首都エドモントン市で様々な出来事に巻き込まれる。  大店の若旦那と置屋の芸者の間の恋のことでアラディアは相談を受ける。若旦那と会えない苦しさで患いつく芸者、その妹分であるラティは姐さんを助けるためなら死ぬこともできると語る。そんなラティに、アラディアは2本の蝋燭を差し出した。そして語る。ラティの命と引き換えに、芸者を生き延びらせることができる、と。ラティはアラディアから蝋燭を受け取り、自分と姐さん、そして若旦那の関係に悩んだ末、選択する(1話)。  騎士ウッドロウに巻き込まれる形で仇討ちの芝居に巻き込まれる。友人を励ますためという町人たちに共感したウッドロウは仇討ちのお題を提示する。巻き込まれたアラディアは、ウッドロウの勧めで彼の仕えるマヌエル伯爵へ目通りする。そのとき、アラディアはマヌエル伯爵の命が長くないことを悟った。そして仇討ちの劇は、その裏でウッドロウ自身の仇討ちの計画とともに進み、花火のような鮮血とともに幕を閉じた(2話)。  半年ほどしたある日、橋の欄干から自殺しようとする小僧に出会う。止めても決心の揺るがない小僧に、アラディアは取引を持ち掛けた。その命を売って欲しい、と。小僧は頷いた。アラディアはまず病に苦しむマヌエル伯爵の蝋燭と自らの蝋燭を交換し、代金をマヌエル伯爵から貰う。その代金で小僧から命を買うつもりであったが、ウッドロウに時間を割かれ取引はできなくなってしまった。小僧は死ぬことなく幸運をつかむが、アラディアは病に苦しむ運命だけを手にした(3話)。  アラディアは王家の生まれであり、しきたりによって川に流された王女である。本来死ぬ運命にあったが死神の加護を受け、自分の運命と王権を握る兄の運命を入れ替えた。その王権を握る運命を手に入れたマヌエル伯爵は国政の実権を握る。伯爵に呼ばれたアラディアは伯爵に「あなたを殺すのは王の子だけだ」と語る。怖いもののなくなった伯爵は国王を殺す計画を立てるが、決行の夜にアラディアが現れ消えかけの蝋燭を伯爵へと返した(4話)。  仕官先を失ったウッドロウと用事を済ませたアラディアが馬車に乗り合わせ、エドモントン市を離れる。揺れる馬車の中でまどろむ彼らの頭上を、死神の使いとされる二羽のカラスが飛んでいく(終章)。

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エブリスタ
エブリスタ2018/11/10
  • 現在の作品アラディア、あるいは死神の物語