あらすじ
悪魔になりたいのに、優しくなってしまう子猫の物語。
魔の領域の端にいた小さな悪魔、ルヴェミア。
大悪魔になるため人間の世界へ渡ったはずの彼女は、雨の森で力尽きかけていた。
そこで出会ったのは、同じように命が消えかけていた名無しの子猫。
ルヴェミアは最後の力で「命を繋ぐ契約」を結び、子猫の体に宿る。
大悪魔になって魔界に戻る。
そう誓ったはずなのに、待っていたのは空腹、寒さ、四本足で水も飲めない現実だった。
森のそばの公園で生き延び、保護猫活動家に見つかり、シェルターで少しずつ人間を知っていく。
やがて譲渡会で「ミア」という名前をもらい、のちに下僕と呼ぶことになる人間と出会う。
悪魔の誇りと、子猫の本能。
世界征服の野望と、毛布の温かさ。
威厳ある宣言と、抗えない液状おやつ。
これは、悪魔になりたいのに、なぜか優しくなってしまう子猫の、少し不思議で温かい野生日記。