あらすじ
異世界転生――ただし、冒険も魔王討伐も必要なし。ヒロインたちの男性不信を解消するだけで、女神様の恩恵を授かって現実世界に帰還できる。
エーディンはてっきりイージーモードだと思っていた。ところが、クエストが進むにつれて、徐々に違和感を覚え始める。
なんで、筋金入りの男嫌いって設定のはずのヒロインたちが、俺に胸をときめかせて、絶対に手に入れようとしてくるんだ?
「ルビー、このシステムのヒロインステータスパネル、好感度まだマイナス表示のままなんだけど? なんで全員、俺のカラダ狙ってくるわけ!?」
頬をほんのり赤らめ、瞳孔をハートマークに輝かせながら、じりじりと迫ってくる四人のヒロインを前に、エーディンはこれ以上後退できず、すっかり縮こまってしまった。
『ご主人様、あのステータスパネルの好感度は、一般的な男性に対する好き嫌いの度合いですので、ご主人様は含まれておりませんよ~』
「そ、それ、前に言ってなかったじゃん!」
エーディンは慌てて逃げ出そうとした。ただの良き相談役でいるつもりが、自分まで犠牲になるつもりは毛頭ない。
「エーディン、どこに行くの?」
振り返ると、獲物を狙うような目つきの四人。
エーディンは顔をひきつらせながら、作り笑いを浮かべた。
「お、俺たち、一生親友でいようって約束したじゃないか。な、なにをしようってんだ……?」
「大好きだよ~、エーディンのこと」
「これのどこが好きなんだよ! 俺のカラダ目当てだろ!」
「で、なにか問題でも?」
「ゴホッ……いいか、よく聞けよ……そういうことは、ちゃんとした感情の基盤があってこそでだな、俺たちはただの親友で、君たちのはただの依存心かもしれなくて、そういう行為にはお互いの心の準備が……ぐえっ!」
「ギャーギャーうるさいわね! さっさとそいつをベッドに連れて行くわよ!」