あらすじ
柴崎透は、人間関係をすべて「取引」として処理しようとする高校二年生。
好意も、感謝も、親切も、返せなければ負債になる。
だから誰かを助けるときも、必ず対価を設定する。
そうすれば、自分の善意を疑われずに済むから。
ある日、現代文の作文にそんな持論を書いた透は、担任の桐島慎吾に呼び出される。
連れて行かれた旧視聴覚室にいたのは、匿名相談配信「放課後、名前のない相談室」を運営する優等生・一ノ瀬凛だった。
言葉で人を救おうとする凛。
取引で人間関係を安全に処理しようとする透。
そして、誰かの役に立つことで居場所を作ってきた明るい少女・日向七海。
三人は非公認の「互助契約部」として、放課後に持ち込まれる小さな悩みを解決していく。
ノートを返してと言えない生徒。
部活を辞めたいと言えない後輩。
好きな人に告白できない少女。
そして、透の取引主義をなぜか一撃で崩してくる、優しすぎる同級生・瀬川悠人。
これは、好意を受け取れない少年が、返せないものを抱えたまま、それでも誰かの隣にいる方法を探す、こじれた青春ラブコメ。