あらすじ
家事支援ロボットが当たり前になった少しだけ未来。
森田家では、ロボットのハチが料理も掃除も洗濯もこなしていた。
ある日、母親の麻衣が一枚の置き手紙だけを残して姿を消す。
「しばらく、ひとりでいます」
理由も行き先もわからないまま日々が過ぎる中、夫の勇樹は妻の痕跡を追い始める。
やがて見つけた手掛かりは、長野の小さな陶芸工房だった。
しかし、妻を迎えに行こうとした勇樹は事故で入院。
代わりに七歳の息子・悠斗を連れ、ロボットのハチが長野へ向かうことになる。
家族の間にあった、言葉にならなかった想い。
そして、完璧に家事をこなすロボットが見届けた、小さな旅の先にあるものとは――。
これは、便利になりすぎた時代に、それでも人が人を必要とする理由を描いた家族の物語。