あらすじ

​「私たちは泥を啜っても、魂まで売ったわけではありません」 ​病を『剥がし』、他者へ『移す』ことで治癒が成される国。 病を肩代わりする『請け負い屋』は、貧困層が命を切り売りする過酷な生業だった。 ​スラムの片隅で、死病に蝕まれる母を看病しながら、ひっそりと生きる少女がいた。 彼女の正体は、婿養子の父に実権を奪われ、殺害未遂の果てに追放された真の公爵令嬢。 ​ある日、国の至宝である王太子が倒れる。 母がその死病を請け負ったのは、報酬のためではない。 「王家を守るのは、真なる貴族の義務(ノブレス・オブリージュ)だから」 しかし、母の命懸けの献身に返ってきたのは、腐敗した役人による裏切りだった。 ​母を救うため、少女は禁じられた力を解き放つ。 病を『吸い出し』、無に帰す――世界で彼女だけに許された『分解』の奇跡。 ​一方、奇跡的に完治した王太子は、自らの身代わりとなった『請け負い屋』の行方を追っていた。 彼が見つけたのは、泥塗れのスラムでなお、王宮の誰よりも気高く背筋を伸ばし、民を救い続ける一人の少女だった。 ​これは、奪われた誇りを取り戻すため、 隠した力で国を癒やす、真の貴族による逆転劇。

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エブリスタ
エブリスタ2026/06/01
  • 現在の作品ひっそりと民を救うのは、追放された真の貴族でした ―王太子の病を請け負った母娘の物語―