あらすじ
車メーカーの常務取締役 佐藤篤志は
外部から招へいしたデザイナー田代涼子に出遭う。
佐藤は不倫経験もあり恋愛の手練れだと自負してたが
彼女には純粋な恋心を抱いてしまう。
田代への思いを秘めたままプロジェクトを見守る佐藤。
約1年かけて車は完成。田代は仕事を終え去っていく。
彼女に思いを告げられず第1号車を手にする佐藤。
佐藤は社会において成功者だと自負した男。
だが金でも権力でもかなわない。
どうする事もできないのが恋愛だ。
田代に恋焦がれた事は美術館で絵画に恋するのと
同じようなものだと自分に言い聞かせる日々。
彼はいつしか助手席に花を置いてハンドルを握る。
それはあの可憐な姿を花になぞらえ
今、傍にいるのだと自分を納得させるための
哀しい儀式だった。
不器用な大人たちの愛と喪失の物語。