あらすじ
魔法使いのほとんどが貴族の世界。
王都から離れた港町で、しがない魔道具技師として細々と暮らすリリアは今日も、カビたチーズと固いパンを薄いスープに浸して食べる毎日。
そんなリリアの夢は、3年前に他界した祖父が残した唯一の未完成品『魔力集積装置』を完成させること。
大気に漂う微量の魔力を蓄積し、魔法の動力として使用するそれは、完成すれば誰もが魔法の恩恵に預かれる夢の研究だった。
夢を叶える為にも、世界中の魔法研究が集まるファンダリア魔法学園への入学を願うリリア。
誰もが幸せな世界を、そして自分の足で立ち上がる術を、そんなリリアの夢はある日突然壊される。
魔法学園への入学資金と、祖父の残した魔力集積装置対応型魔道具が盗まれるという異常事態。
無力なリリアに残された唯一の刃は白銀の魔導装具だった。
肌身離さず持ち歩いていた、魔力集積装置を白銀の魔導装具に移し替え、夜の闇に宙を舞う。
貴族と利権と思惑と夢が交錯する世界で、それでもリリアは自分の足で立ち上がる。
これは一人の少女が夢を叶えるまでの物語。