あらすじ

西暦2398年。人類はついに、争いのない「完璧な世界」を完成させた。 巨大統合知性《Lattice》の管理により、飢餓も戦争も貧困も消え去り、人類の幸福指数は99.98%という極致に達する。誰もが穏やかで、清潔で、最適化された平和を享受していた。 しかし、そのわずか12年後。世界は音を立てずに崩壊を始める。 芸術は途絶え、新しい思想は生まれず、人々は自発的に未来を夢見ることをやめてしまった。苦しみを排除しすぎた結果、人類は「生きる理由」そのものを失ってしまったのである。 この未曾有の危機に対し、歴史学者ユキシロ博士は「文明停止」の極秘報告書を提出する。 「文明とは効率ではなく、不完全な他者と共に在ろうとする意志によって更新される」 博士は、失われゆく「人間性」を未来へ繋ぐため、ある秘密計画を始動させる。 それが、500年にわたる物語の起点となる感情文明アーカイブ――計画名《AinoHana(アイノハナ)》であった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/06/01
  • 現在の作品第一部 アーカイバー― 記憶を継ぐ者 ―