あらすじ
蘇生が当たり前になる以前の世界②
[あらすじ]
蘇生が当たり前の世界なら、避けては通れぬ前夜の情景。得体の知れぬ「他なる者」たちがやってくる。
王都に燻る持たざる者よ剣を取れ。
地下迷宮に逃亡した邪悪な死霊術師を討伐せよ。
罪状は死者を蘇生し、対話に成功したという禁忌の実験。
泡銭、安酒、市民権に爵位。吊り下げられた餌を追い、滞在許可の期限に鞭打たれ、男は英雄気取りで冥府へ赴く。
生ける屍を斬り伏せて、暗闇の中、二人の女と男は出会う。
一人は蘇生を忌み嫌い、死者の正しき弔いを求める復讐の魔女。
一人は死後立ち上がり、死者の声を語る死霊術師の実の娘。
数多の神話が警告する。死者の声を聞き、その姿を見る者は、すでに死神の罠の内。
魔女は呼びかけ、男に手を伸ばす。「死者に惑わされるな。虚妄を打ち払って世界の理を守れ。」
だが生きたまま死者の世界に行くのは、血と代償の道。
娘は呼びかけ、男に手を伸ばす。「私に触れよ。それでもなお死者だと言うなら、斬り捨てよ。」
だが死者を受け入れ共に進むのは、穢れと冒涜の道。
男がどちらの手を取ったのか、迷宮の奥で何を見たのか、歴史に残ることはない。
プシュケーは流される血涙に濡れて輝き、タナトスは禁忌の越境を祝福する。
男の選択の向こうに、死者の千年王国、ネクロポリスの栄華がゆらめく。
この愛が幻なら、全ては虚無に過ぎない。
[完結済]全12話+エピローグ
※ルート分岐あり