あらすじ
蘇生が当たり前になる以前の世界④
[あらすじ]
「時限式簡易蘇生術式」
幾多の論争を棚上げし、ついに国家権力の承認が下りる。
国家が必要とし、国家の定める手続きを踏めば、一時的な蘇生措置によって蘇生者に訪れる二度目の死、いわゆる「再殺問題」に殺人の嫌疑がかかることはない。
事件・事故の真相解明のために。王都の治安維持のために。残された人々の救済のために。
死者に事情を聴取せよ。
蘇生に憧れ、求め、同時に蘇生を恐れ、忌み嫌った人々の業がついに生み出した呪術の鬼子。
王都警邏隊の切り札、蘇生文明の寵児、死霊捜査官が死者の骸の前に立つ。
刮目して見よ。ネクロポリスのサバトの夜を。
二度と会えないことには耐え切れず、さりとてまた毎日顔を合わせるのも御免被る。
死者と我々に本当に必要だったのは、悔いを解消する短い時間。
今一度目覚めよ。言い残したこと、聞き残したことはないか?
さぁ、死者の言葉を聞け。
所詮は気休めの人形遊びに過ぎないとしても。
あるいは生者の安堵のために、死者が二度死ぬとしても。
生と死が歪んだ社会の矛盾と呪いを一身に受け、それでも止まれぬ哀れな体制の犬。
死んでも守りたかった秘密を、殺してでも隠したかった真実を、墓石を掘り起こして奴が暴く。
「捜査協力に感謝する。良い旅を。」
事例①[完結済]全7話