あらすじ

この社会には「自ら人生を終える自由」がある。その施設『叶花』の院長をしているのが私、藤花ふきだ。\nこの申請には、一年間の猶予が与えられる。\n私は、この制度の正解をまだ知らない。\n正直に言えば、無いほうがいいのかもと思った日もある。それでも、利用者さんを見ていると、あったほうがいいのかもしれない。\n週に一度の通所を義務としながらも、施設で暮らすことも、外での生活を続けることも自由。\n「生きる理由を探す人」もいれば、\n「死ぬことを見つめ続ける人」もいる。\n親からのプレッシャーに押しつぶされそうになっている人。\n好きな人に置いてかれた人。\n「この年まで生きた」と言って微笑む人。\n誰にも言えなかった想いを抱えて、人々は“最後になるかもしれない一年”を歩き出す。\nけれど、迷いの中、本人たちは、「生きたい」のか「死にたい」のか、わからなくなることもある。\nそして、私の判断が遠回りに奪ってしまった、あの人の命。\nそれでも私は、あの人の意志を受け継ぎたいと、思ってしまう。\nそんな私が、年齢も境遇も異なる人々の“死と生の境界”と向き合い続けている。\n\nあなただったら、なにを思って『叶花』という施設に足を運びますか。

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テラーノベル2026/06/01
  • 現在の作品死が持つ花-決めた