あらすじ
人は、いらない感情を捨てる。
悲しみも、後悔も、怒りも――。
それらは消えることなく、この街のどこかに“残る”。
少年ミナトは、それを回収する仕事をしていた。
“感情の残骸”に触れ、持ち主の過去を辿り、終わらせる。
ある日、彼は何も見えない少女・椿と出会う。
彼女は言う。「そんなもの、存在しない」と。
しかし、彼女の中には誰よりも大きな“空白”があった。
触れてはいけない過去。
戻らない時間。
返せない想い。
それでも、人は選ぶ。
――捨てるか。
――持って生きるか。
これは、“捨てないで生きる”ことを選んだ二人の物語。