あらすじ
動画配信グループ『チェリー・ブロッサム』を、登録者数80万人のトップに押し上げた天才プロデューサー、不破夕飛(ふわ ゆうひ)。
しかし、数字と名声に脳を焼かれたエース配信者であり元カノのミアから、非情な宣告を突きつけられる。
「あんたの作る台本は地味。もっと派手で炎上ギリギリの企画ができない陰キャはもうクビよ」
夕飛が裏で緻密に組んでいた「炎上回避の心理ロジック」と「アルゴリズムのハッキング」。その恩恵に気づかない元カノたちは、夕飛を「無能の裏方」とネットで叩き、大手ギルドへと移籍してしまう。
すべてを失い、ボロアパートで冷めきった缶コーヒーをあける夕飛。
そんな彼の前に現れたのは、隣の部屋に住む、いつもおどおどしながら夕飛の袖を掴んでくる地味メガネな後輩女子――黒椿サヤだった。
学校の最底辺(陰キャ)であるはずの彼女が、おもむろに差し出してきたスマートフォンの画面。
そこにあったのは、全世界登録者数300万人を超える、顔出し一切無しの伝説的ボイス系配信者『†ラビリンス†』の管理画面で――!?
「先輩を捨てた世界を、一緒にハッキングしましょう」
マイクの前では何百万人を狂わせる絶対的なドS女王、だけどマイクを切ると夕飛の袖をぎゅっと掴んで上目遣いで褒め言葉を待つ重激甘な怪物ヒロイン。
最高の「拡声器(サヤ)」を手に入れた夕飛の容赦なきネット心理学(プロデュース)が始まった瞬間、世界は本当の天才の味を知ることになる。
一方、ブレーキを失って下品な炎上企画を連発し、ファンから見捨てられていく元カノたちは、世界トップの配信クレジットにある【Produced by Yuhi Fuwa】の文字を見て、ガタガタと震え出すのだった。
「違う。俺はいつだって本気だった。お前たちの器が、俺のロジックを受け止めきれなかっただけだ」
これは、世界を裏から支配していた陰キャプロデューサーが、一途で激重な怪物ヒロインと共に、傲慢なエリートたちのプライドをデータと声で叩き潰す、現代ネット無双ファンタジー!